北欧建材へのこだわり
断熱気密性能や防音性能に優れたスウェーデンの窓やドア
今から約30年前、大変厳しい冬を迎える北海道や東北では、寒い時期でも心地良く暖かく暮らせる高気密・高断熱仕様の住宅が徐々に広まり始めました。その「気密性」と「断熱性」に優れた住まいを実現するうえでお手本としたのが、北欧スウェーデンの住宅でした。
日本の建築基準法では寒冷地の凍結深度のみが言及されており、それに対応する断熱施工の指針(構造材の厚みを何cmにするか、など)は表記されていません。しかしスウェーデンでは、結露による木材の腐食を防ぐため、法によって構造材の寸法が定められています。こういった施工がスウェーデンで100年、200年と長持ちする所以です。
スウェーデンの住宅に対する考え方は、実にシンプルかつ合理的です。スウェーデンでは、自国で育った木を使い、100年以上長持ちする家造りが基本です。日本では特注の寸法で家を建てる事ができますが、スウェーデンでは国が定めた基準寸法があり、全てのメーカーはデザインは違っても寸法はすべて同じにしなければなりません。それゆえに窓メーカーのA社が倒産した場合でも、B社C社D社すべての商品を取り付けることができますので、安心して暮らしを維持することができます。
その考え方と合理性は、スウェーデンで作られる建材にも反映されています。例えば内装ドアであれば、右左兼用でドア板はサンドイッチのような三層構造になっていることから、多少の温度差があっても変形や収縮による隙間などが一切生じません。
おしゃれなだけではない、知恵と工夫が凝縮された北欧建材
スウェーデンでは、住み手側に配慮した住まい作りをしなければならず、家は国の資産という考えがあるため、健常者、障害者共に住める事が条件です。例えば玄関では、日本のように上がり框を作ってはいけません。スウェーデンでは、玄関にはバリアフリーを考慮して、階段とスロープを設けることが必要です。
また家を長持ちさせるには、メンテナンスがかかせません。日本では住宅の構造や住まい方を学校では習いませんが、スウェーデンでは子供の頃から義務教育で教わります。例えばスウェーデンでは、薪ストーブを設置した場合には、煙突の掃除などのメンテナンスを考慮して、あらかじめ屋根にはしごを取り付けなければなりません。キッチンでは、シンクのキャビンは掃除のしやすさや水が漏っても拭けるなど、保守性の観点から床から浮かせているケースが数多く見られます。
このようにスウェーデンには、サスティナブルでみんなが安心して暮らせるための、住まいに対する哲学と知恵があり、それを実現する優れた建材・建具があるのです。
スウェーデンの住まいに対する考え方に感銘を受けてから20余年、当社は良質なスウェーデンの住宅製品を日本にお届けしています。
株式会社オストコーポレーション
代表取締役社長
尾田武雄